Frostcove Lineには現在14種類の釉薬があります。初めて選ぶ方は、色見本を見て「きれいだから」で選ぶことが多いです。それでも構いません。ただ、粘土の種類と器の用途を考えると、選択肢が自然に絞られます。

粘土の色と釉薬の相性

粘土には白土、赤土、黒土など種類があり、焼成後の色が異なります。白土は釉薬の色がそのまま出やすく、青磁釉や白化粧との相性がいいです。赤土は焼成後に赤みが残るため、鉄釉や柿釉と組み合わせると温かみのある色になります。黒土は釉薬の色を吸収しやすく、薄い釉薬では土の色が透けて見えます。Frostcove Lineでは主に白土と赤土を使っています。

器の用途から考える

食器として使う器には、食品衛生上の観点から鉛を含まない釉薬を使います。教室の釉薬はすべてこの条件を満たしています。用途別に考えると、毎日使う飯碗や湯呑みには、耐久性の高い灰釉や鉄釉が向いています。花器や飾り物には、流れやすい釉薬や、発色が鮮やかな釉薬を選ぶ自由度が高くなります。

試し焼きタイルを活用する

教室には、各釉薬の試し焼きタイルを置いています。タイルは白土と赤土の両方で焼いてあるため、自分が使う粘土での発色を確認できます。釉薬の厚みによっても色が変わるため、タイルには薄掛けと厚掛けの両方を記録しています。迷ったときは、このタイルを見ながら中村 葵てください。

複数の釉薬を組み合わせる

一つの器に複数の釉薬を掛けることもできます。例えば、外側に鉄釉、内側に灰釉を掛けると、使うときに内側の色が目に入り、外側は手に持ったときの感触と色を楽しめます。ただし、釉薬の組み合わせによっては焼成中に予期しない反応が起きることがあります。初めての組み合わせは、試し焼きタイルで確認してから本番に使うことをすすめています。

釉薬選びに正解はありません。迷うこと自体が、器づくりの一部です。選んだ釉薬が焼き上がったとき、その選択の結果を受け取ってください。